【ロンドン時事】英与党・保守党は6日、党首のジョンソン首相に対する信任投票を実施し、信任多数で続投を決めた。首相官邸などで新型コロナウイルス対策の規則に違反するパーティーが繰り返されていた問題をめぐり、党内からの批判が強まっていたが、首相は退陣を迫られる危機的事態の回避に成功した。
ただ、党内の反対勢力は4割超に上った。信任投票を辛くも乗り切ったものの、首相の求心力低下は避けられず、今後の政権運営は厳しさを増しそうだ。
信任投票は党所属の下院議員によって行われた。信任が211票、不信任が148票だった。党所属下院議員の15%(54人)が党幹部に不信任を通知すれば実施される。過半数(180人)が不信任なら、首相は党首と首相の座を失い、後任を決める党首選が実施されるはずだった。
ジョンソン氏は投票結果発表後「非常に良い結果で、決定的なものだ」と強調。その上で「今こそ必要なのは、政権として、党として団結することだ」と述べた。
パーティー問題は昨年11月末に報道で発覚した。警察は首相を含む人の規則違反を認定し、罰金を通告。野党に加え、与党からも首相の引責辞任を求める声が広がった。
英国では今月5日までエリザベス女王の在位年(プラチナ・ジュビリー)の祝賀行事が行われていた。このため、首相追及の動きは一時的に下火となっていたが、祝賀行事終了とともに動きだした。














