「本当に残念」「許されない」 一夜明け、献花台に人絶えず

「本当に残念」「許されない」
一夜明け、献花台に人絶えず

 参院選の応援演説中だった自民党の安倍晋三元首相(67)が銃撃され、死亡した事件から一夜明けた9日、現場となった奈良市の近鉄大和西大寺駅前に設置された献花台には、朝から多くの人が訪れた。手を合わせて冥福を祈った人々からは、「絶対に許されない」と民主主義の根幹を揺るがす暴力に怒りの声も上がった。

 子どもと献花に訪れた和歌山県橋本市のパート西尾光恵さん(35)は「本当に残念です」と涙を流した。殺人未遂容疑で逮捕された山上徹也容疑者(41)について「なぜそんなことをしたのか真相を明らかにしてほしい」と訴えた。

 「病気から復帰し、これから政治を盛り上げてくれると思ったのに」。奈良市の60代男性は肩を落とし、「こんなにやる気のある政治家はいなかった」と突然の死を惜しんだ。

 広島市の会社員福田桂子さん(48)は「これはテロ。理由はどうであれ、絶対に許すことはできない」と強く批判した。森友・加計学園問題など納得できない面はあったが、「日本のあり方を示してくれた人だったと思う」と語った。

 東京都渋谷区の会社員田辺明子さん(43)は当日の警備態勢を疑問視した。「背後が空いていたのがどうなのか、事実をしっかり検証してほしい」と話した。

 献花台は駅北口ロータリーの歩道に奈良市が設置。花束や飲み物、折り鶴などが供えられ、収まり切らなくなると職員らが運び出していた。

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