加藤死刑囚の刑執行 秋葉原無差別殺傷

加藤死刑囚の刑執行
秋葉原無差別殺傷

 東京・秋葉原で2008年、無差別に7人を殺害し10人を負傷させた殺人などの罪で死刑が確定した元派遣社員、加藤智大死刑囚(39)の刑が26日、執行された。政府関係者への取材で分かった。執行は事件から14年、死刑確定から7年5月となった。

 確定判決によると、加藤死刑囚は08年6月8日、千代田区のJR秋葉原駅近くの歩行者天国の交差点にトラックで突入。通行人をはねた後、ダガーナイフで刺すなどして7人を殺害、10人に重軽傷を負わせた。

 公判では刑事責任能力が争点となったが、東京地裁は11年3月、精神障害はなかったとして完全責任能力を認定。職を転々とする中での孤独感からインターネット掲示板にのめり込んだが、掲示板で嫌がらせに遭ったことが動機とした上で、「刑事責任は最大級に重い」と死刑を言い渡した。

 東京高裁も12年9月、責任能力を認定して控訴を棄却。最高裁が15年2月に上告を棄却し、死刑が確定した。

 一審公判で同死刑囚は、事件について「掲示板での嫌がらせをやめてほしかったことを知ってもらおうと思った」と説明。「事件を起こすべきではなかった。ご遺族、被害者に申し訳ない」と謝罪の言葉を述べていた。二審公判には出廷しなかった。

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