日野自動車によるエンジンの排出ガスや燃費のデータ改ざんをめぐり、同社は22日、小型トラック向けで新たな不正が判明し、同日付で主力の小型トラック「日野デュトロ」の出荷を停止したと発表した。不正は同社が現在生産する全てのエンジン機種に拡大。大半の車種が国内販売停止となり、業績への打撃は避けられない。
小木曽聡社長は同日午後、オンラインで記者会見し、「追加の不正が判明したことは大変重大かつ深刻で弁解の余地がない。改めて深くおわび申し上げる」と陳謝した。
「日野デュトロ」は累計販売台数約7万6000台。国土交通省の立ち入り検査の中で、エンジンの測定データ不足が見つかった。
小木曽社長は会見で、トヨタ自動車製のエンジンを搭載した小型トラックや海外向けなどを除き、国内生産の約6割が停止するとの見通しを示した。その上で「(業績に)非常に大きな影響になる」と語った。
同社は今月2日、不正行為が少なくとも2003年から行われたと発表。国交省に虚偽の報告をしていたことも判明した。














