知床半島沖で26人が乗った観光船「KAZU I(カズワン)」が沈没した事故で、北方領土・国後島とロシア・サハリンで見つかった乗船者とみられる3人の遺体を日本側に引き渡すことで日ロ両政府が合意したことが27日、海上保安庁への取材で分かった。9月にも引き渡される見通し。
海保によると、今月23日夜、外交ルートを通じてロシア側から日本側に連絡があった。海保の巡視船が9月以降、サハリンのコルサコフ港に向かい、3人の遺体を引き取るという。
国後島では5月に男女2人の遺体が、サハリン南部では6月に男性の遺体が見つかった。海保関係者によると、ロシア側が行ったDNA型鑑定の結果、国後島で見つかった男女2人は甲板員の曽山聖さん=事故当時(27)=と乗客だった北海道北見市の女性、サハリンで見つかった男性は道内の男性と、それぞれDNA型が一致したという。
遺体を引き取った後、日本で改めてDNA型鑑定を行い、身元を特定する。
事故は4月23日に発生。これまで14人の死亡が確認され、12人が行方不明となっている。














