新型コロナウイルス対策を助言する厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」の会合が22日開かれ、専門家から今冬の流行「第8波」の感染者のうち80歳以上の割合が、昨夏の「第7波」から1・3倍に増加したとの分析が示された。介護施設でのクラスター(感染者集団)発生などが要因として考えられるという。
分析によると、全感染者のうち80歳以上の占める割合は、第7波の昨年7~8月は4・3%だったが、第8波の同年11月末~今年1月では5・6%に上昇していた。死者数も増えており、専門家は「肺炎が減少した一方、合併症などを悪化させて死亡する高齢者が増加した」と指摘した。
座長の脇田隆字・国立感染症研究所長は会合後の記者会見で、死者数の調査について「今後の感染対策や医療提供体制の整備に重要だ」と述べ、新型コロナの感染症法上の位置付けを「5類」に引き下げた後も必要との考えを示した。














