立憲民主党代表選(23日投開票)に立候補した4人は消費税を巡る見解が割れている。野田佳彦元首相(67)と枝野幸男前代表(60)は減税に否定的。泉健太代表(50)と吉田晴美衆院議員(52)は物価高対策として食料品の税率をゼロにすることを提唱している。
食料品の非課税化案について、野田氏は10日夜のBSフジの番組で「5兆円の減税だ。減収分を補う見通しがあるのか」と疑問視。低所得者の負担が重くなる逆進性への対策では「給付付き税額控除」導入が望ましいとの考えを重ねて示した。
枝野氏も7日の日本記者クラブ主催の討論会で「財政状況と国民生活を考えれば、ターゲットを絞った戻し税方式(税還付)が合理的だ」と語った。
野田氏は財政規律を重視する立場で、旧民主党政権時に消費税率10%への引き上げを決めた。枝野氏は党代表だった2021年衆院選で掲げた消費税減税を「政治的に間違いだった」と認めている。
ただ、衆院選を控えた党内には「自民党では打ち出せない」(中堅)として減税を訴えるべきだとの声が根強い。泉氏は10日の番組で「食料品の税率を下げることへの非常に大きな声がある」と指摘。吉田氏も「しっかり家計を支えるというメッセージが必要だ」と同調した。
現在の党方針は、軽減税率を廃止し、給付付き税額控除を導入することが柱。次期衆院選の公約に減税を盛り込むかどうかの判断は棚上げしている。今回の代表選の結果が公約の内容に影響を与えることになりそうだ。














