高市氏の追加処分なし―文書送付問題 自民選管「誤解ない投票」呼び掛け

高市氏の追加処分なし―文書送付問題
自民選管「誤解ない投票」呼び掛け

 自民党は19日の総裁選挙管理委員会で、高市早苗経済安全保障担当相が政策文書を党員らに送付した問題で、追加処分をしないことを決めた。逢沢一郎委員長は記者団に「重ねて注意するのはなじまない。考えていない」と述べた。総裁選では郵送による文書送付などが禁止されており、高市氏は11日に口頭注意を受けていた。

 高市氏は国会内で記者団に「ご配慮に感謝する」と述べた。一方、茂木敏充幹事長は東京都内で記者団に、「ルールが守れない人にルールを守る政治はできない」と指摘。小泉進次郎元環境相は「全陣営がルールにのっとった総裁選を行うことが大事だ」と強調した。

 選管は逢沢委員長名で声明を発表し、文書を送付していない候補は熱心さが足りないとの不評を買うなどの問題が生じていると指摘。「問題放置は公平・公正な選挙を著しく損なう。誤解や予断を持つことなく、投票に臨んでほしい」と訴えた。

 自民党は、カネのかからない総裁選を目指し、文書送付の禁止などを4日付で党内に通知。高市氏側は選管の決定前に送付手続きを終えていたなどと主張したが、逢沢委員長は11日、口頭で注意。しかし、岸田文雄首相(党総裁)ら執行部は「総裁選の正当性が問われかねない」として、さらなる対応の検討を求めていた。

 選管には、高市氏を含め文書送付が5件、禁止事項の「オートコール」による支持呼び掛けが2件それぞれ通報があった。選管は高市氏以外について、事実関係の確認に至らず、注意喚起にとどめた。

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