企業進出相次ぐ ◇明治◇久原本家食品◇佐藤木材工業◇せき 恵庭市 良質な食材確保、物流も着目

企業進出相次ぐ ◇明治◇久原本家食品◇佐藤木材工業◇せき 恵庭市 良質な食材確保、物流も着目

 恵庭市への企業進出が好調だ。7月に大手乳業メーカーの明治(東京)が恵庭テクノパークに、木材加工製造の佐藤木材工業(北斗市)が戸磯南工業団地内の大型商業施設跡地への進出を相次いで表明した。戸磯南工業団地には2019年9月に業務用加工野菜製造販売の「せき」(茨城県ひたちなか市)、同年11月に「茅乃舎(かやのや)」ブランドの食品会社、久原本家食品(福岡県久山町)が用地を取得済みだ。活発な企業進出の背景には良質な水の確保や交通至便など恵庭市の特長がある。4社とも2年後の22年中の操業を目指している。

 明治は、恵庭テクノパークに用地3・3ヘクタールを確保。製造棟(5階建て)と事務棟(3階建て)を建設し、飲用牛乳を年間約7万キロリットル生産する。老朽化した札幌工場は12月に、旭川工場も23年3月に生産を中止し、本道の市乳生産体制を恵庭市に集約する。生産する飲用牛乳は道内のほか、一部を都府県に出荷する。

 佐藤木材工業は、苫小牧工場の老朽化と狭あい化でプレカット木材の製造拠点を恵庭市に移す。戸磯南工業団地内の大型商業施設跡(7・4ヘクタール)に新工場「北海道恵庭工場」を展開。広さは苫小牧工場の5倍で、プレカット木材も月間140棟分を生産し、従来の1・5倍の生産規模となる。供給先の7割が札幌市と見込んでいる。

 業務用野菜の加工販売のせきは現在、江別市内の北海道事業所の移転先として、良質な水が確保できる恵庭市を選んだ。戸磯南工業団地に用地3・3ヘクタールを取得し、21年5月に新工場を建設する。地元産のジャガイモ、タマネギ、ニンジンなどを加工し、全国のスーパーやコンビニ向けに加工野菜を出荷するという。

 また、福岡県で鍋スープなどを手掛ける久原本家食品は、戸磯南工業団地に6ヘクタールを購入し、新工場(500平方メートル規模)を新設する。県外の工場は初となり、北海道の農畜産物や水産物など良質な食材や水に着目し、進出を決めたという。せきと久原本家食品の両社の用地取得で戸磯南工業団地(9・5ヘクタール)は完売した。

 進出企業は、良質な水のほかにも、本道の物流拠点である新千歳空港と苫小牧港、道都を結ぶ国道36号に面し道央自動車道恵庭インターチェンジまで5・8キロという交通アクセスの良さが大きな魅力という。また、JRサッポロビール庭園駅から徒歩1分(110メートル)の通勤のしやすさも大きい。恵庭は道内で数少ない人口増加が続き、隣接市町からの労働力確保が容易なことや周辺に道央圏有数の農業地帯が広がり、原料調達のしやすさも評価されている。

 恵庭市は、相次いだ企業進出に「他市とは異なり食品関連企業が集積する恵庭の良さが改めて評価された」と胸を張り、「企業との信頼関係構築の成果。人材確保や各種情報の提供など、きめ細かく企業の支援をしていく」とし、さらなる企業進出に期待する。

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