サケの遡上(そじょう)時期に合わせて毎年9月に白老町内で開催されていたアイヌ文化発信イベント「しらおいチェプ祭」について、白老アイヌ協会(山丸和幸理事長)などでつくる実行委員会は、今年の開催を取りやめることを決めた。新型コロナウイルス感染防止の措置で、チェプ祭の中止は初めて。
しらおいチェプ祭は1989年から開催。白老港近くの汐音ひろばを会場に、アイヌ民族の伝統料理「チマチェプ」(サケの串焼き)、「チェプオハウ」(サケの汁物)の販売をはじめ、古式舞踊のステージやアイヌ文様刺しゅう体験などのプログラムを提供し、多くの来場者を集めていた。
今年も9月20日に第32回の開催を予定していたが、国内での新型コロナ感染拡大の状況を踏まえ、実行委は中止を決定した。白老アイヌ協会は「会場でコロナ感染を完全に防ぐのは難しく、残念ながら取りやめることにした」と話している。

















