知事、反対を表明 道条例根拠に判断 核ごみ最終処分場

知事、反対を表明 道条例根拠に判断 核ごみ最終処分場
記者会見で核のごみ最終処分場調査に反対を表明した鈴木知事=21日午後、道庁

 鈴木直道知事は21日の定例会見で、原発の使用済み核燃料から出る高レベル放射性廃棄物(核のごみ)の最終処分場をめぐり、国の候補地選定プロセスへの応募を検討する後志管内寿都町が第1段階の文献調査から次の段階の概要調査に移行しようとした場合に「(国に対して)反対の意見を述べていきたい」と表明した。根拠として2000年に道が制定した「特定放射性廃棄物に関する条例」(核抜き条例)を挙げ、寿都町を含む「道内全ての市町村に順守してほしい」との姿勢を示した。

 特定放射性廃棄物最終処分法では、第1段階の文献調査(約2年)から第2段階の概要調査(約4年)に進む際に、所在地の知事らの意見を聴くよう国に義務付けている。

 知事は「文献調査の段階では、私が意見を述べる機会がない」と強調し、寿都町が仮に文献調査に正式に応募し、概要調査に移行しようとする際は「手続きに従って、反対の意見を述べる」と明言した。

 反対理由について、知事は「道では宗谷管内幌延町で全国で唯一、深地層研究を受け入れ、国の原子力行政に協力している」と説明。この受け入れは、道民の不安や懸念がある中で行われることを指摘し「研究を進める担保措置として、特定放射性廃棄物に関する条例を制定している」と強調した。その上で「持ち込みを受け入れ難いことを宣言し、将来とも道内に最終処分場を受け入れる意思がないという考えに立つものだ」と力説した。

 寿都町の片岡春雄町長が早ければ9月にも文献調査応募の結論を出す姿勢を打ち出していることに関しては「放射能が下がるまでに10万年かかる。全国の放射性廃棄物を北海道、後志、寿都町が受け入れるという将来の入り口に立つ可能性がある問題」との認識を示し、「わずか1カ月という検討で町として結論を出すのは拙速だ」と批判した。また、国の最終処分場の候補地選定をめぐる制度にも矛先を向け「新型コロナウイルス感染拡大で(自治体の財政は)非常に厳しい状況にある中、巨額の交付金を前面に出して合意形成を図ろうという印象があり、疑問だ」と語った。

 今後、寿都町に対しては「対話を重ねる中で、(自身の思いを)しっかり伝えていきたい」との考えを示し、「片岡町長からは、寿都町に来るのであれば会ってもいいという趣旨の発言があった。私から行くのが筋なのかもしれない」と述べた。

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