白老町の町民や役場職員、町議ら有志が27日、「白老まちづくり研究会」を立ち上げ、第1回例会を開いた。職業、世代などさまざまな垣根を越えて白老の将来について考え、まちづくりに関わる人材を育成していこうというグループ。毎月1回のペースで例会を開き、まちの未来につなげる活動を展開する。
研究会は、人口減少と少子高齢化が同時進行する時代の中で、まちの課題を探り、解決の方策を考えていく勉強会的なグループ。活動を通じ、行政と住民の協働によるまちづくりに参画する人材を育むことも狙いとしている。町職員や地域福祉のNPO団体代表、町議、地域おこし協力隊員など、さまざまな立場の町民ら8人が発起人となって旗揚げした。
27日の第1回例会は大町商店街の飲食店で開き、町職員や会社員など町民ら20人が参加。会則を決めた後、代表に選出された町職員の高橋裕明さん(59)は「白老の将来につながる活動をしていこう」と呼び掛けた。
研究会は、毎月1回の例会にまちづくり実践者を講師に招くことを予定しており、この日の初例会では戸田安彦町長が講話。町財政、民族共生象徴空間(ウポポイ)、教育をテーマに話した。
戸田町長は、財政健全化プランの実行で危機的状況にあった町財政が改善に向かっていることや、ウポポイをアイヌ文化発信や地域経済の活性化に生かしていく考え方、人づくりの学校教育や生涯学習に力を入れていく方針について説明した。
質疑応答に当たり、元町職員でNPO法人御用聞き・わらび理事長を務める星貢さん(64)が役場の事業に関し「金が無いからできないということでなく、職員が自ら知恵を絞り、行動し、資金調達方法を考えていくことが大切だ」と強調。星さんが町職員の時代、町営住宅の物置や外灯などの修繕費を確保するため、居住者の理解を得て駐車場料金を徴収し、財源に充てた事例などを紹介した。
別の参加者は、少子化の進行が町内のスポーツ少年団や学校の部活動に影響を与えている状況を憂い、スポーツ振興の必要性を訴えた。また、参加者からウポポイに関しての発言もあり、「エンターテインメント性を高めて、リピーターを増やす工夫がより求められる」などと指摘した。
研究会は基本的に毎月第4水曜日に例会(参加費500円)を開く。高橋代表は「さまざまな立場の町民が集い、共に学び、課題を解決していく手法を考える場にしたい」としている。
研究会の問い合わせは、事務局長の吉田翔一さん 携帯電話080(1881)9186。

















