白老町竹浦の飛生アートコミュニティーは、7~13日に「飛生芸術祭2020」を旧飛生小学校の木造校舎や周辺の森を主会場に、町内各所で開催する。アーティストの絵画や造形、映像などの作品展示、白老牛をテーマにした野外劇、アイヌの入れ墨(シヌイエ)文化を取り上げた写真展など多彩なプログラムを展開する。
飛生芸術祭(白老町、苫小牧民報社など後援)は、旧飛生小校舎を利用したアーティストの共同アトリエ・飛生アートコミュニティーが2009年以降、毎年開催している芸術文化イベント。今回は新型コロナウイルス対策で、芸術に触れながらテント泊を楽しむ「TOBIU CAMP」を取りやめたが、各種プログラムを用意し展開する。
芸術祭の期間中、メイン会場の旧飛生小では、「牛の叫び声」と題し、牛をテーマにした木版画を制作している冨田美穂さん(オホーツク管内小清水町)の作品を展示。校舎周辺の森では彫刻や写真、絵画などアーティストのさまざまな作品を紹介する「飛生の森の展覧会」や、子どもたちと作り上げた映像作品の上映なども行う。
また、演出・劇作家の羊屋白玉さんらによる白老牛テーマの野外劇と森の散策ツアー「牛をめぐる冒険」(白老823の森、11~13日)、オンライン生配信の音楽朗読劇「白老夜話」(12日)、ダンスカンパニー「OrganWorks」による公演「街の朝」(しらおい創造空間・蔵、13日)など多彩なプログラムを繰り広げる。
このほか、芸術祭の関連イベントとして、アイヌ民族の入れ墨文化を紹介する「シヌイエ アイヌ女性の入れ墨を巡る写真展」(大町3の空きテナント、11~22日)、白老に残るアイヌ民族の神話などを題材にしたシルクスクリーン作品展「シルキオ・プロジェクト展覧会HOPE」(同、同)も予定している。
飛生アートコミュニティー代表の国松希根太さん(43)は「今年もアートプロジェクトを通じて地域住民やアーティスト、参加者が交流し、芸術文化を発信したい」としている。各プログラムの詳細はインターネットの公式サイト(http://tobiu.com)で確認できる。

















