飛生芸術祭2020開幕 森が一つの作品に 13日まで 白老

飛生芸術祭2020開幕 森が一つの作品に 13日まで 白老
旧飛生小を会場にした牛の木版画展

 白老町竹浦の旧飛生小学校と周辺の森を主会場にした「飛生芸術祭2020・僕らは同じ夢をみる―」(飛生アートコミュニティー主催)が7日、開幕した。森とアートを融合させた「飛生の森」の展覧会、牛をテーマにした木版画展といったプログラムを13日まで展開する。11日からは町内各所で関連イベントを予定している。

 飛生芸術祭(白老町、苫小牧民報社など後援)は、古い木造校舎を活用したアーティストらの共同アトリエ・飛生アートコミュニティーが2009年以降、毎年開いているイベント。今回はメインプログラムとして、オホーツク管内小清水町の冨田美穂さんが牛をテーマに制作した木版画の作品展「牛の叫び声」を企画した。

 会場の校舎内では縦1・82メートル、幅2・73メートルの大型作品など12点を展示。来場者は、牛の生き生きとした姿を表現した作品の数々に足を止めている。小清水町の牧場で働きながら創作活動を続けている冨田さんは「牛のどっしりとした存在感、スタイルの美しさが伝われば」と話した。

 校舎の裏手に広がる森では、10年間にわたるアートの森づくり活動の舞台を公開。ネマガリダケで作った長いトンネル、鳥の巣のオブジェなどを配置して森自体を一つの作品とした「飛生の森」を開放し、さまざまなアートの仕掛けで来場者を楽しませている。森の中では、札幌市を拠点に活動する音楽・絵画アーティスト富士翔太朗さんが子供たちと制作したダンスの映像作品も上映している。

 飛生アートコミュニティー代表の国松希根太さん(43)は「アーティストが土地の記憶や歴史、地域資源と向き合い、仕上げた作品に触れてほしい」と言う。開催時間は午前10時から午後4時。11,12日のみ午後7時まで。入場料はドネーション(寄付)制で、会場に募金箱を置いている。

 このほか、関連イベントとして、白老牛のルーツを探った映画の上映と森の散策ツアーを行う「牛をめぐる冒険」(白老823の森、11~13日)、オンライン生配信の音楽朗読劇「白老夜話」(12日)、ダンス公演「街の朝」(しらおい創造空間・蔵、13日)などを繰り広げる。各プログラムの詳細は公式サイト(http://tobiu.com)で確認できる。

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