厚真町の上厚真小学校(井内宏磨校長)と厚南中学校(石田憲一校長)は厚南地区の小中一貫教育として、小学6年生のスムーズな中学進学を後押しする取り組みを強化している。今年度は一日体験入学を3回設けるほか、厚南中の教員に授業の様子を見てもらうなど連携を強化し、新たな環境に早くなじめるよう手厚く支援していく。
今年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響で1回が中止になったが、昨年度に引き続き、複数回の体験入学を予定。この間、チームティーチングや中学校の教員にも小学校に足を運んでもらい、体育や音楽など専門科目の指導も計画している。
今月11日に行われた今年度最初の中学校訪問では、校内の雰囲気に慣れてもらおうと体育館や英語教室などを使用して計6時間の授業を行った。菊地彩楓さん(11)は「小学校だと教室にあまり(教材など)物がないが、中学は多いと感じた。授業時間が長くなったけれど、その分休み時間も長いので変わらずに過ごせた」と振り返り、中学校では「イラストレーターが将来の夢。図工をたくさん頑張りたい」と希望を語った。
体験入学は10月と来年2月にもそれぞれ1回ずつ組んでおり、双方が顔合わせする機会を増やしていく。厚南中の作田和彦教頭は「他の学校なら中学校に入った時にオリエンテーションなどの時間があるが、この時期に数回通ってもらうことでお互いに名前と顔を一致させることができる。小学校から中学校へのスムーズな接続が構築できれば」と話していた。

















