苫小牧市が2019年度から実施している奨学ローン返済助成制度の利用が低調だ。大学卒業後、市内で居住・就業することを前提に、奨学金の借入資金の一部を補助する事業で、今年度から「市内および道外大学」の対象条件に「道内大学」を加えたが、これまでの申請件数は5件にとどまる。市は、従来の情報発信を継続しながら認知度向上を図り、制度の活用を進めたい考えだ。
市によると、同制度は経済的な負担軽減とともに、進学で苫小牧を離れた若者のUターンを促し、人口減少の抑制や生産年齢人口の確保を図ることを目的に昨年度導入された。対象は4年制大学に進学予定や、修学中の大学2年生までの子どもを持つ苫小牧在住の保護者。在学中に指定金融機関から毎月3万円、最大4年間で総額144万円の融資を受けられ、市がこの元金の半額相当(最大72万円)を卒業後、10年間補助する仕組みになっている。
市によると、これまで対象になった件数は19年度4件、今年度は9月14日現在で1件。利用が伸びない理由について担当する政策推進課は、市内の大学進学者の約7割が道内大学に通う中で、初年度の制度条件を「市内および道外の大学」としたため「使い勝手に課題があった」などと説明する。
今年度からは道内大学の進学者も対象に加えたが、該当する世帯などに十分な情報が届いていないと推察。市職員が市内の全高校を訪問して同制度をPRする従来通りの活動を進め、申請件数を増やしたい考え。担当者は「大学生の学びを支援しながら卒業後は若い人に寄与してもらい、活力ある町につなげたい」と話している。
同制度に関する問い合わせは市政策推進課 電話0144(32)6039。
















