苫東が苫工に競り勝つ―秋季道高校野球室蘭支部予選

2回戦〔苫小牧工業―苫小牧東〕2回に苫工渡辺の中前打で二走安岡が一気に本塁を突くが捕球した苫東捕手の前川が阻止=16日、とましんスタジアム

 第73回秋季北海道高校野球大会室蘭支部予選第5日は16日、とましんスタジアム=苫小牧=でBブロックトーナメント2回戦を行った。第1試合は苫小牧東が延長十一回2―1のサヨナラで苫小牧工業をかわした。第2試合では苫小牧南と苫小牧西・白老東・えりも・富川が激突した。
 第4日の15日午後、Aブロック2回戦では、鵡川が15―0で伊達に五回コールド勝ちした。

 【Bブロック】
 ▽2回戦
苫小牧工業
000000010
001000000
        00 ―1
        01x―2
苫小牧東
(延長十一回)
(工)長舩、泉田―安岡
(東)猪田、長谷川稜―前川
?猪田(東)
?長舩2(工)

 苫東は三回、2死一塁で猪田が先制の三塁打。同点の十一回には2死二塁で代打・秋田が右中間にサヨナラ打を放った。投げては先発・猪田、長谷川稜が好継投。苫工業は、八回、2死二塁で長舩が同点の二塁打も及ばなかった。

苫小牧南
  00
  00
苫小牧西・白老東・えりも・富川
(南)伊藤―渡部
(苫)中村―佐々木

15日
 【Aブロック】
 ▽2回戦
伊 達
00000―0
7161X―15
鵡 川
(五回コールド)
(伊)松原、馬場―菅原
(鵡)佐々木、後藤、西川―木川、須田
?安藝、佐々木(鵡)
?門脇(鵡)

―苫工、少ないチャンス生かせず
 苫工は少ないチャンスを生かせなかった。延長戦にもつれる大接戦は、サヨナラの決着で幕を閉じた。平山監督は「好機に一本が出ていたら、試合の行方は分からなかった」と悔しさをにじませた。
 先発投手の長舩(1年)は、決め球のカットボールを捉えられた格好で、三回に先制を許した。3回を投げて降板したものの、三塁の守備に就き、打撃で挽回。1点を追う八回、この日2本目となる二塁打を放ち、同点にした。
 継投した主将の泉田(2年)も正しく力投したが、延長十一回、2死二塁から中前に決勝打を浴びた。「延長ですべて出し切ったつもり。でも抑え切れなかった」と悔やんだ。平山監督は「きょうは残塁が目立った。チャンスの場面の打撃を強化していきたい」と新メンバーのこれからを見据えていた。

―鵡川、1年生保守・木川 攻守に奮闘中
 鵡川が初戦に続いてコールド勝ち。打線は一回と三回に好機を捉えた猛攻で大量点。2戦連続で先発した佐々木ら3投手は危なげない投球で零封した。伊達は投手陣が被安打、四死球共に2桁と試合をつくれなかった。
 鵡川の1年生捕手木川がチームに活気を与えている。5番の主軸に就く打撃では「3年生が丁寧に指導してくれているおかげ」と2戦連続で2打数2安打。投手リードの面では「まだ先輩たちの良さを引き出せていない」と反省しつつも、試合を重ねるごとに着々と成長中だ。
 入学してしばらくは一塁手だったが、1年生時の秋から正捕手を担ってきた苫小牧出身の佐々木隼斗(3年)が夏の支部予選後に引退し、捕手の座を受け継いだ。
 重要ポジションを全うできるのは2年生の存在も大きい。今大会では各試合前に山崎主将(2年)が「失敗は2年生が補うから、1年生は思い切ってやってこい」と背中を押す。これに木川は「すごく頼もしい。プレッシャーなくプレーできている」と感謝する。
 上級生たちに支えられながら、2年連続の全道大会出場に向け次戦も粉骨砕身するつもりだ。「短い時間で打撃や投手のリード、送球のスローイングの質を少しでも高めたい」と意気込む。

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