むかわ町と苫小牧工業高等専門学校は15日、地域社会の発展や人材育成、学術の振興などに寄与することを目的とした包括連携協定を結んだ。町役場に併設する産業会館で締結式が行われ、竹中喜之町長と同校の小林幸徳校長が協定書を交わした。
協定内容は▽地域に密着したものづくり産業の振興▽学術研究の振興▽まちづくりの推進及び防災―など。苫高専においては道内自治体との防災などを兼ねた包括連携は初めてで、期間は2022年3月31日まで。
苫高専ではむかわ町出身の卒業生も多く、多分野で活躍しているという。小林校長は「胆振東部の中で苫高専の果たす役割は大きいと考えている。実務の面で町の発展や復興に貢献できれば、むかわ町出身の学生の励みにもなる」とし、「全校を挙げて協力できる体制をつくり、復興の促進につなげたい」と意欲を示した。
竹中町長は、一昨年の胆振東部地震で自宅を失った被災者の住まいの再建、中心市街地のまちなか再生など現状の課題を挙げながら「復興の段階的取り組みとして日常の防災、減災、備えを考えていきたい。苫高専の培った高い技術と専門的な知見を、復興を含めたさまざまな分野の問題解決に寄せていただければ」と期待を寄せた。
また、同町は北見工業大学の「地域と歩む防災研究センター」とも包括連携協定を結んでいることから、苫高専を含めた3者による関係構築も視野に入れ、「地域に密着したものづくりが生まれてくれたら」と希望を語った。

















