寄付で製作のレプリカ 「むかわ竜」に色付け むかわ

「むかわ竜」のレプリカの白い部分に色を塗る参加者

 インターネットで資金を募る「クラウドファンディング(CF)」を活用して新たに製作した、国内最大のハドロサウルス科の恐竜化石「カムイサウルス・ジャポニクス」(通称むかわ竜)の全身復元骨格(レプリカ=複製品)に色を塗るイベントが19日、むかわ町穂別地区の町民センターで開かれた。CFで15万円を寄付し、招待された道内外の8組21人が色の付いていない腕や足の部分を仕上げた。

 新たに作ったレプリカは全身約8メートル、高さ約3・2メートルあり、製作費は約1600万円。町恐竜ワールド戦略室によると、CFで334件1089万7500円が集まり、このうち15万円の寄付は12口分寄せられた。

 イベントは当初、レプリカがおおむね完成した3月下旬に予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で延期となっていた。参加者は抽選で色を塗る箇所を決めた後、未着色だった左右の足や手首、肩などを一度取り外して塗装。専門スタッフのアドバイスを受けながら、1時間ほどかけて丁寧に塗り上げた。

 新しいレプリカは今後、全国の博物館等で開催される恐竜展に貸し出すなどして活用される。安平町から親子で参加した追分小3年の猪瀬豊君(8)は「細かい所を塗るのが難しかったが、楽しかった。展示された時には見に行きたい」と笑顔。さいたま市から家族4人で来町した斎藤歩さん(12)は「思っていたより時間がかかって大変な作業だったが、うまく塗れたと思う。自分が関わったものが展示されるのはうれしい」と期待を膨らませた。

 竹中喜之町長は「一昨年の胆振東部地震で大きな被害を受けたが、むかわ竜の化石は無傷で残り、町の復興のシンボルともされている。このご支援を大事にカムイサウルス、むかわ町との末永いお付き合いをよろしくお願いします」と感謝の言葉を述べた。

 町では26、27日に町民センターで新しいレプリカの一般公開も予定している。

新しいレプリカの前で記念撮影をするイベント参加者

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