被災地で防災学習 胆振地域子ども会育成連絡協リーダー交流会 厚真

地震をテーマに防災について話し合ったワークショップ

 胆振地域子ども会育成連絡協議会(佐藤守会長=苫小牧市子ども会育成連絡協議会会長)は27日、厚真町内で2020年度胆振地域子ども会リーダー交流会を開いた。厚真町や苫小牧市など管内3市2町から24人が参加。2018年9月の胆振東部地震で大きな被害があった北部地域の見学ツアーや防災ワークショップなどを行い、防災意識を高めた。

 体験学習やレクリエーション活動を通じて地域間の交流を図ると同時に、地域のリーダーとしての資質などを養う取り組み。毎年、胆振管内の各地区で持ち回り方式で開催しており、今年は厚真町子ども会育成連絡協議会が主管した。

 見学ツアーでは、大規模な土砂崩れが起きた吉野地区の復旧現場や厚幌ダムを見た。震災直後、すぐに現場へ駆け付けた遺族らの話を聞いたり、発災当初から今に至る復旧の歩みを知ったほか、「大きな災害が起こる前に一度避難所に行く経験をしておいてほしい」と今後の備えについてアドバイスを受けた。

 この後、町総合福祉センターで行われた防災ワークショップでは「自分たちの町で震度7の大きな地震が9月6日の午前3時7分に発生したら?」を題材にグループで議論。揺れが収まった時には「周りの人の安全を確認する」「情報を集める」「避難所へ行く」といった意見や、必要なものとして水や食料以外にも「人の力」「助け合う心」といった声が聞かれた。

 苫小牧から参加した小川さくらさん(12)=開成中1年=は「地震の怖さをあまり分かっていなかったけれど、厚真に来てより身近に知ることができた。お母さんにも伝えたい。復興の力はすごいなと思った」と話していた。

 佐藤会長は「今回の経験、成果を家族や友達に話すなどいろんな人に広げてほしい」と期待していた。

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