虎杖浜神社で建て替え工事進む 新社殿12月完成へ 白老

虎杖浜神社で建て替え工事進む 新社殿12月完成へ 白老
建設工事が進む虎杖浜神社の新社殿。隣は現在の社殿

 白老町虎杖浜の虎杖浜神社で、社殿の建て替え工事が進められている。明治時代に創建された同神社の現社殿は、建設から77年たち、著しく老朽化。改修も不可能な状態となったため、氏子総代会(松田喜代一会長)が改築を決断した。地域を見守り続けた同神社の新社殿は12月に完成する予定だ。

 虎杖浜神社は、アヨロ海岸の丘陵部にある。起源は123年前の明治30(1897)年に創建された「アヨロ稲荷神社」。虎杖浜の別の場所にあった社殿は、戦時中の昭和18(1943)年に現在地へ移すことになり、氏子関係者が青森県からヒバ材を取り寄せて現社殿(面積約51平方メートル)を建設した。戦後の54年、現在の虎杖浜神社へ改称した。

 同神社は虎杖浜地域の守り神として住民から愛され、毎年7月の例大祭には各町内会がみこし渡御を行うなど伝統を引き継いでいる。しかし、社殿の老朽化が著しく進んだため、氏子総代会は改築を決定。地域の町内会が管理・所有する神社の一部敷地を今年春、虎杖浜の宿泊施設事業者に売却したほか、地域の住民や事業者から寄付を集めて新社殿の建設や新しい鳥居、灯籠、こま犬の設置、参道整備などの事業費1700万円を確保した。

 新しい社殿(41平方メートル)は現社殿の隣に建設し、順調に工事が進めば12月初旬に完成する予定だ。その後、現社殿を解体する。

 氏子総代会の松田会長は「虎杖浜神社は地域住民の心のよりどころであり、新しい社殿の完成が待ち遠しい。神社の伝統が後世へ引き継がれていくことを願っている」と話している。

 氏子総代会は10月2日午後1時半から、新社殿の建設現場で上棟祭を行い、餅まきも予定している。

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