日高線廃止 調整継続へ 護岸復旧やバス転換で課題 JRと7町 最終合意に至らず

日高線廃止 調整継続へ 護岸復旧やバス転換で課題 JRと7町 最終合意に至らず
日高線の廃止・バス転換について協議した管内7町による臨時町長会議

 JR北海道が廃止・バス転換の方針を打ち出しているJR日高線鵡川―様似間(116キロ)について、日高管内7町は28日、臨時町長会議を開き、来年3月末の廃止に向けて協議したが、最終合意には至らなかった。高波被害で壊れたままの護岸復旧や転換バスの運行などをめぐって改めて課題が浮き彫りとなった。調整を継続し、10月中の協定書への署名を目指す。

 新ひだか町で開かれた会議には日高町、平取町、新冠町、新ひだか町、浦河町、様似町、えりも町の各首長や同社の綿貫泰之副社長らが出席。約2時間、非公開で行われた。

 出席者などによると、JR側から18年分のバス運行費や地域振興費計25億円のほか、2021年3月の廃線後、同年4月から10月まで、追加で5500万円を拠出する提案があった。

 護岸の復旧をめぐっては同社と道で昨年5~6月に調査を実施した結果、43億円が必要と試算。費用負担など両者で調整を行う方向性を確認した。

 バス転換後の路線やダイヤについては、7町で議論を重ねてきたがバス事業者側から運転手不足などで一部対応が難しい―などと見直しを迫られているという。

 協定書と覚書への署名手続きに関しても、浦河町が「他の廃線した線区では自治体ごとに署名をしていた。日高町村会の連名ではなく、個別に署名する」と主張し、課題として残る。同町の池田拓町長は「他の町が町村会の連名で署名することに異論はないが、個別の署名でも法的効力は同じ。なぜ連名の署名にこだわるのか分からない」と述べた。

 同線区は15年1月に高波被害で不通となった。当初、7町は国や同社に護岸整備など災害復旧を求めたが、同社は16年11月に単独で維持困難な線区としてバス転換を提案した。協議の末、前回8月に開かれた臨時町長会議で、9月中に同社と線区の廃止・バス転換で最終合意する方針を確認していた。

 最終合意に至らなかった理由について、日高町村会の坂下一幸会長(様似町長)は「7町でそれぞれ町議会があって時間的な余裕がなかった上、JRと道の協議も残っている」と説明。次回の会議は10月6日に行う予定で「協議を進め、10月中の協定書と覚書の署名を目指す」と話した。

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