安平町内のあびらソフトテニスクラブに所属する余野琥珀さん(11)=遠浅小5年=が、このほど美唄市で開かれた第8回北海道小学生シングルスソフトテニス選手権大会・5年生以下女子の部で優勝した。実力が拮抗(きっこう)するライバルたちを押しのけ、昨年に続く2連覇を達成。今後の大会に向けて弾みをつけた。
道ソフトテニス連盟が主催する小学カテゴリー主要大会の一つ。同部には札幌圏や胆振、空知管内などから38人がエントリーし、12組に分かれて行う予選リーグと各組の1位による決勝トーナメント(T)を繰り広げた。
余野さんは予選を1ゲームも落とすことなく通過。決勝Tでは2回戦を4―2、準決勝を4―0で快勝した。決勝は同クラブ同士の対決となり、速いストロークと粘り強く応戦する相手に序盤は1―3の劣勢を強いられた。しかし「練習ではいつも勝っている。やりにくくはなかった」と気持ちは落ち着いていた。冷静に厳しいコースを的確に突く戦いぶりでフルゲームの末、4―3の逆転勝ちを収めた。
同クラブで指導する山塙千晴代表(57)は「(コートの)位置関係や相手のメンタルを想像しながら、視野もそうだが幅広く相手や戦う環境を考えられる子。技術的にも高いものがある」と評価。今大会に関しても「連覇という部分が気持ちのどこかにあったと思うが、一つ一つ技術的にも精神的にも高いレベルで戦えていた」と目を細めた。
姉の影響を受けて小学1年生の冬からテニスを始め、めきめき実力を付けた余野さん。昨年、4年生ながらこの大会の5年生以下の部で優勝し、全国大会の予選を兼ねた道インドアテニス選手権大会(ダブルス)=1月、札幌市=の4年生以下女子の部で頂点に立ち、3月に予定していた本選の出場権を獲得した。しかし、新型コロナウイルス感染拡大の影響で全国大会そのものが中止になり、「せっかく優勝して行けるはずだったのに」と心境は複雑だったという。
それだけに全国大会に懸ける思いは人一倍強い。当面は年明けに札幌市で行われる道インドアに照準を合わせる。「目標は全国大会につながる大会で勝つこと。勝って、全国に行きたい」ときっぱり言い切る。

















