記者コラム 風 生き残るため

記者コラム 風 生き残るため

 遅めの夏休みで青森県を旅行した。ブナ林や渓流を満喫し、八甲田山にも足を伸ばした。珍しかったのは、新郷村にあるその名も「キリストの墓」。説明板には、十字架には弟が身代わりに架けられ、イエスは日本に逃れこの村にやってきた―とある。真偽は別として、風光明媚(めいび)な村の丘に建つ十字架は実に不思議な光景だった。

 付近の土産物店では十字架を描いた煎餅やあめを販売。村のホームページには十字架の写真と「キリスト伝説の里」の文字。村を挙げて、地域振興のためこの場所を推しているのだと感じた。

 振り返って北海道。核のごみ最終処分地選定で、国の文献調査に応募した後志管内寿都町と応募予定の神恵内村。センシティブな問題は周辺自治体や道、国も巻き込み、町内でも賛否が渦巻く。応募だけで最大20億円という交付金は、人口減少に直面する自治体の頼みの綱なのか。北海道と青森の小さな自治体が、生き残るために苦闘する姿を見る。(平)

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