苫小牧市や近郊で回転すし店「クリッパー」「旬楽」などを展開する久恵比寿(同市新富町)は、経済産業省の「おもてなし規格認証制度」で、一定のサービス品質を保ちながらインバウンド(訪日外国人旅行者)対応に積極的な事業所に与えられる「トラベラー・フレンドリー金認証」を市内で初めて取得した。同社は「創業60周年の節目に、おもてなしの認証を取得できてうれしい」と喜んでいる。
同制度を運用する一般社団法人サービスデザイン推進協議会(東京)などによると、認証日は7月31日で、認証書の発行は9月11日付。本社と市内外6店舗の計7事業所で同認証を取得した。1960年の創業以来、接客力向上に力を注いできた同社は「おもてなし力」を評価する国の制度を探していたといい、今年3月に申請した。
新型コロナウイルス流行下のため、店内などの写真を第三者認証機関の一つである日本CSR協会(東京)に送付。ビデオ会議システム「Zoom(ズーム)」を使った聴き取り調査などの結果、「経験や勘のみによらずIT(情報技術)を利用した情報の可視化・一元管理が行われている」「在籍年数が10年を超える外国人従業員がいる」ことなどが高く評価された。
来店客に占めるインバウンドの割合は旅行客の利用が多い旬楽千歳店で5%ほど、店舗全体で3~4%。メニューの英語、中国語、韓国語表記や中国人スタッフなどの配置を進め、日本人スタッフが英語と中国語、韓国語の勉強会を開いて対応力を磨く。
調理技術研修、マネジメント外部研修などを用意し、キャリアパス(キャリアアップの道筋)提示による社員の働きがい向上にも努めてきた。畑中稔社長は「安心、安全を貫き、これからも『いつもおいしいね』と言ってもらえる店舗運営をしていく。どの国の人が来ても使い勝手の良い店にしたい」と力を込めた。
おもてなし規格認証制度は経産省がサービスの品質を見える化し、業界の活性化、生産性向上につなげようと2017年に創設した。地域との関係づくりを含む30項目で審査され、金認証は紫認証、紺認証に次ぐ位置付け。「顧客の期待を上回るサービスを提供している事業者」のお墨付きで、インバウンド対応にも積極的な事業所には、トラベラー・フレンドリー認証が与えられる。
















