道の警戒ステージ引き上げ 市内や近郊の飲食店、観光地は不安の声も

道の警戒ステージ引き上げ 市内や近郊の飲食店、観光地は不安の声も
飲食客が店を出た後、消毒を徹底する飲食店=とりあえず逢海

 新型コロナウイルス感染者の急拡大を受け、道は28日、警戒ステージを1から2に引き上げた。11月10日までの2週間を集中対策期間とし、飲酒を伴う場面の感染リスク回避や、テレワークの推進、時差出勤の活用を呼び掛けている。対策は特に札幌市で徹底を求められるが、苫小牧市内の飲食店や近郊を含めた観光地からも影響を懸念する声が上がっている。

 花園町の居酒屋寛の小野寛人店主(42)は「忘年会シーズン前なので、年末に向けて影響はあると思う」としながらも、「ステージが変更になったからと言って対応の変更はない。今はとにかく感染状況が落ち着くのを待つしかない」と冷静に受け止める。

 市内の大手居酒屋チェーン店の女性店長は「年末の宴会予約はまだゼロ。今回の対応でさらに厳しくなりそう」と肩を落とす。

 港町のぷらっとみなと市場内の飲食店「とりあえず逢海(あうかい)」に勤務する奥千夏さん(43)は、少しずつ客足が戻る中でのステージ引き上げに「影響が出るのではと不安」と率直な心境を語る。一方で、感染拡大を食い止めるためには「仕方がないとの思いもある」といい、「集中対策期間に少しでも収まってほしい」と願っていた。

 政府の「Go To トラベルキャンペーン」などで回復傾向にある観光事業者も動向に神経をとがらせる。

 道の駅ウトナイ湖の西村宏基駅長(54)は「他県との往来はできるので一定の入り込みはあると思うが、警戒感は強まるだろう」と予想し、消毒や換気のさらなる防止策を進める。千歳市の支笏湖温泉旅館組合の川●【c59c】孝利事務局長(52)は「宿泊のキャンセルや旅行控えの動きになる可能性もある」と話し、客足が落ち込まないよう感染防止対策に一層の注意を払う考えだ。

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