苫小牧市のまとめによると、2019年度の生活保護受給世帯(月平均)は前年度比7世帯減の4380世帯となり、2年連続で前年度を下回った。人数ベース(同)でも109人減の5755人と3年連続で減少。雇用環境の改善や市の自立支援対策強化などが背景にあるとみられる。ただ、今年に入り、新型コロナウイルス流行で家計への影響が深刻化。9月末時点で生活保護申請数は大きく増加に転じてはいないが、市は今後の動向に注目している。
市生活支援室によると、過去5年間の生活保護受給世帯数を見ると、15年度4289世帯、16年度4373世帯、17年度4395世帯と右肩上がりだったのが、18年度の4387世帯、19年度の4380世帯とここ数年は減少傾向にある。人数ベースでも16年度に6019人と6千人の大台に乗ったが、5972人となった17年度以降、18年度5864人、19年度5755人と減り続けている。
受給世帯は高齢者世帯で増加傾向にあり、15年度に全体の4割程度だったのが、19年度には約5割まで拡大。逆に母子世帯はこの5年間で50件以上減って、19年度は1割未満となった。
障害・傷病による受給世帯は2~3割程度で、失業など「その他」世帯は600世帯台の横ばいとなっている。
生活保護受給世帯の減少傾向について、同室の担当者は「求人倍率が高めに推移していることに加え、市の自立支援に向けた取り組みも少しずつ成果が出始めている」とみる。市の自立支援事業では、受給者の意向を確認した上、ハローワークにつなげ、市の就労支援員が定期的に面談したり、民間の職業紹介サービスを活用したりしてきた。同支援事業の19年度効果額は4742万9000円に上り、26人の経済的自立を実現させた。
市の生活保護費は、15年度の97億3592万円をピークに4年連続で減少。19年度は92億3203万円だった。国の定期的な保護費の見直しで減額になるケースもあるが、受給世帯の減少や17年の年金受給資格期間短縮を受けた、対象者への受給勧奨も奏功したとみている。
今年度の生活保護受給世帯は、9月末時点で4317世帯。このうち、コロナ禍を理由にした相談は9月末時点で27件あったが、保護受給に至ったのは14件だった。同室の担当者は「状況を注視していく必要性を感じている。受給者との信頼関係を築きながら、自立に向けたサポートに努める」としている。
















