北海道大学、札幌医科大学、東京大学、新潟大学からのアイヌ遺骨34体の返還に関する「チセノミ・シンヌラッパ」などの儀式が10月31日、平取町二風谷に新築された納骨堂前で行われた。
町と平取アイヌ協会が主催した。10月下旬に返還された遺骨34体は明治期から戦後にかけて墓地を掘り起こしたり、遺跡から出土したりして各大学に保管されていた。2018年の政府の指針に基づき、大学が保管する遺骨はアイヌ民族団体に返還することになっている。遠藤桂一平取町長のほか、来賓で北大の山本文彦理事と吉岡充弘医学研究院長、東大の山本哲也総務課長、新潟大学の登松司総務課副課長らが列席した。
納骨堂の町アイヌ遺骨慰霊施設の名称はアイヌ語で「悠久」を意味する「サスイシリ」。国のアイヌ政策推進交付金を活用して10月に完成した。横には先祖を供養するアイヌ語と日本語で書かれた慰霊碑、遺骨をめぐる歴史や哀悼の意をつづった説明看板も設置されている。
平取町アイヌ協会の木村英彦会長が祭司、木村二三夫、西山涼、米沢諒、川奈野俊也の4人が副司祭を務め、祖先を供養するシンヌラッパなどの儀式が厳かに行われた。

















