ICT(情報通信技術)などの先進技術を用いて、森林整備や流通等の効率化を図る「スマート林業」を進めようと、道はこのほど、厚真町内の民有林で現地実演会を初めて開いた。町内外から関係者ら約100人が参加し、道内における林業の今後の展望について考えた。
道が今年度から乗り出しているスマート林業推進事業で、実演会の開催は厚真町が皮切り。一般社団法人北海道林業機械化協会(札幌市)が事業の委託を受けている。
この日は、ドローンで実際に苗木を運ぶ場面や、ICT機能を搭載したハーベスタを使って木の太さや長さを自動計測して切る場面を実演。撮影した丸太の体積をスマートフォンのアプリを使って測定する機能も併せて紹介した。
道によると、スマート林業を進めることで作業の省略化や生産性・安全性の向上などが期待される。今年度は厚真町のほか、空知、渡島、釧路管内など道内4カ所で実演会やシンポジウムなどを予定する。道林業木材課の担当者は「まだ林業の分野では始まったばかりの取り組み。新しい技術も出てきており、実演会等を通じて、まずスマート林業を知ってもらいたい」と話している。

















