市の児童虐待件数は上半期94件 市役所1階ロビー、看板やポスターで啓発

市の児童虐待件数は上半期94件 市役所1階ロビー、看板やポスターで啓発
苫小牧市役所1階ロビーでは市職員が積極的に啓発活動を進めている

 苫小牧市が2020年度上半期(4月~9月末)に対応した児童虐待件数(速報値)は前年度同期比43件減の94件となった。このうち半数以上が言葉による暴力や無視などをする心理的虐待。市は子どもの心身を傷つける虐待が多い現状に危機感を抱いており、厚生労働省が定める児童虐待防止推進月間(11月)に合わせた啓発活動を展開中だ。

 市の集計によると、今年度上半期に対応した94件のうち、暴言や無視などの心理的虐待が52件(55%)で最多。次いで身体的虐待が21件(22%)、食事を与えなかったり、子どもだけで長時間放置したりといった養育怠慢・放棄(ネグレクト)が20件(21%)、性的虐待は1件だった。

 市の対応件数は虐待被害を受けた子どもの実人数。17年度以降、児童虐待の対応が終結した時点でカウントしている。

 前年度同期(137件)との比較では約3割減だが、市や室蘭児童相談所の担当者、教職員、民生委員児童委員らで個別の対応策を協議する「ケース検討会議」は前年度同期よりも3回多い56回実施。さらに集計データには含まれない継続観察などの案件は年々増加傾向にあるといい、虐待で子どもが命を落とすケースが全国で相次いでいる現状を踏まえ、きめ細かな対応を進めている。

 市は児童虐待の撲滅に向けて市民の関心を高めようと、同月間に合わせた啓発活動を展開中だ。市役所1階ロビーには市こども支援課職員の手作り看板やポスターなどを掲示。同月間のシンボルカラーであるオレンジ色のリボンを来庁者に貼ってもらう取り組みも進めている。

 また、虐待に関する相談先の周知に向け、電話番号が記載されたポケットティッシュを市内柳町のイオンモール苫小牧店内のサービスカウンターに置いてもらう啓発活動を展開。市内表町のふれんどビルや苫小牧信用金庫本店の協力を得て建物をオレンジ色にライトアップしてもらうなど積極的にアピールする。

 市こども支援課は「子どもを虐待から守るためには地域の見守りの目が何よりも大切」とし、多くの市民に協力を呼び掛けている。

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