北海道教育委員会は、今年度から試験的に開始するへき地・小規模校での「草の根教育実習」の胆振管内の受け入れ先としてむかわ町穂別地区を選定した。町教育委員会によると、実施期間は今月24~27日で道教育大の学生が穂別の小中学校で教育実習に臨む予定。大学生が地域に入ることで、地域の活性化にもつながることが期待される。
草の根教育実習は、道教委が道教育大や市町村の地域創生部局と連携し、へき地・小規模校での教育実習やへき地校体験実習を通して、将来の教員を目指す大学生にやりがいを感じてもらうプログラム。
教育関係者によると、実際にへき地で体験実習に参加した学生ほど教員に就く割合が高いことから、教員就職率のアップを図ると同時に地域の関係人口づくりにつなげるのが狙い。今年度試験的にスタートし、来年度から本格的に取り組みを進める。
実習日数は2~5日間とし、受け入れる学校は新型コロナウイルス感染症対策を講じて、教育活動を進める。道教委がまとめた主な内容は▽児童生徒理解やへき地複式教育を学ぶための観察実習▽実施可能な範囲でのチーム・ティーチングや教壇実習などの教科指導▽地域理解につながる行事等への参加▽その他、へき地・小規模校で行う実習―に取り組む。
町教委によると期間中、穂別地区には道教育大札幌校と岩見沢校の5人が来町する。コロナ禍の状況を踏まえ、「地域行事等は不透明」としているが、若者交流センターに宿泊しながら小中学校のいずれかに通い、児童生徒との交流を図る。町教委の担当者は「この機会に少しでもへき地や小規模校の良さを理解してもらい、将来的に穂別を希望する教員が増えてほしい。学校だけではなく、少しでも地域の人と関わるような取り組みになれば」と期待している。

















