むかわ町と北見工業大学の地域と歩む防災研究センター、苫小牧工業高等専門学校地域共同研究センター、苫小牧市の清掃業「とませい」、むかわ地域商社「M Dino(エムディノ)」は26日、災害復旧用特殊機械の研究開発に係る5者連携協定を結んだ。とませいが持つ特殊コンクリートポンプの特許技術を生かした特殊機械の製品化を目指し、5者連携で研究開発を進めていく。
同日、町役場に併設する産業会館と北見工大、苫小牧高専の3会場をオンラインでつないで調印式が行われた。竹中喜之町長は「一昨年9月に発生した胆振東部地震から間もなく2年と3カ月。徐々に復興への足音が聞こえ始めているが、まだ道半ば。いざという時に人命と地域を守るため、ワンチームとして前進、進化していきたい」とあいさつ。「一つの分野ではできないことを5者が連携することで、協創のまちづくりに生かしていけたら」と期待した。
今後、とませいの持つ特殊コンクリートポンプの特許技術を生かし、重機に脱着できるユニット式の開発、商品化を進めていく。北見工大では被災地域の特性や堆積土砂の搬出に関する研究を進め、同時に苫高専では汚泥等の圧縮減量化による作業の効率化を図る研究を進行。町は国や他自治体、関係機関への周知、エムディノは商品化後の販売業務を担うことになる。
とませいによると、特殊機械は幅広いコンクリートポンプ車に使用でき、導入することで人員も最小限にすることが可能。併せて、従来のポンプは約4500万円以上と高額だが、ユニット化により費用は数十分の1程度まで抑えられるという。
同社は今年度の商品化に向けてさらに実証実験・改良を進めていく考え。渡辺健治社長は「当社の持つ特殊な技術を使い、住み続けられるまちづくり、パートナーシップの目標達成に貢献していきたい」と意欲を示した。
エムディノの遠藤研二代表は「道内の技術を日本だけではなく、世界に広げる役割を担えたら」と話していた。

















