2年ぶり全国大会 「活躍見せたい」―BMXフラットランド女子・豊田和希(明倫中3年)

繰り返しトリックの練習に励む

 自転車競技BMXで独自に研さんしている豊田和希(かずき)=苫小牧明倫中3年=はストリートスポーツの大会、ネクストジェネレーションズゲームに2年ぶり2回目の出場を決めた。写真共有サイト「インスタグラム」への動画投稿によるリモート形式のフラットランド女子予選を1位通過し、12月6日に東京都内で開催される本戦に臨む。「トリック(技)を全部決めて、圧倒的な差で優勝したい」と意気込みを語った。

 BMXは米国発祥で車輪サイズ20インチの自転車による競技。スピード・タイムを競うレーシングと技の採点で競うフリースタイルがある。後者には、ジャンプ台などを使って空中技を披露する「パーク」のほか、平らな地面で前後輪いずれか片方だけでバランスを取って静止したり回転したりする、豊田が取り組む「フラットランド」といった種目がある。

 ネクストジェネレーションズゲーム(実行委主催、渋谷未来デザイン主管)は中学3年生(15歳)以下の男女がオンライン予選から参加して競う。BMXのほかブレークダンスや2本ロープを使った縄跳び「ダブルダッチ」のストリート系3競技5部門で構成されている。

 今回に向けて豊田は10月下旬、投稿を受け付けていたBMXフラットランド女子の予選にエントリーし、7種類のトリックを組み合わせて車体を大きく1回転させる「アラウンド・ザ・ワールド」を完遂させた1分間の動画を送った。11月中旬に結果が届き、予選1位としてファイナリスト上位8人中に名を連ねた。「1位になれたのはうれしい」と笑みがはじける。

 小学4年時に、父の知宏さん(44)が中古のBMX競技車を購入。それに乗って上達を目指す道へ踏みだした。現在、技術的なトレーニングは平日に借り切った施設屋内の板の間で積むほか、晴れた週末は広い公園の舗装路で行っている。まだ身近には同好の仲間や競技者が少ないため、豊田は「専用練習場が造られるくらいに、BMXの競技がもっと広まってほしい」と願いを込める。

 前回は2018年大会に出場。男女8人で競ったトーナメントの2回戦で敗退し、3位だった。大健闘はしたものの、「男女間の差が大きいことも実感した。女子の競技レベルの底上げにつながるような活躍を見せたい」と強く心に期したという。

 新型コロナウイルスの影響で来年に延期された東京五輪でBMXフリースタイルのパークが初の公式種目となる。フラットランドも24年のパリ五輪で追加される可能性もあり、いずれオリンピック選手になる日がくれば、「金メダルを目指す」と宣言する。まずは屋外で演技を披露する12月のひのき舞台が近づく中、「自分が納得できるようなパフォーマンスを見せたい」と抱負を語った。

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