道内企業の採用時 時給平均1116円 最低賃金より106円高く

道内企業の採用時 時給平均1116円 最低賃金より106円高く

 帝国データバンク札幌支店は、「最低賃金と採用時の最低時給に関する道内企業の実態調査」(9月実施)結果を発表した。正社員、非正規社員を問わず、道内企業の従業員採用時の最低時給は平均1116円となり、2024年度改定後の北海道の最低賃金時間額(1010円)を106円上回っている。

 最低賃金は毎年10月に改定される。24年度の全国加重平均は前年度より51円高い1055円。北海道は前年度比50円アップの1010円となり、初めて1000円の大台を超えた。

 業界別では、「建設」が1202円と唯一1200円台となり、トップ。これに「金融」(1137円)、「不動産」(1134円)、「サービス」(1126円)が続いた。「小売」が1042円で、最も低かった。

 都道府県別では、東京が1340円で最も高く、唯一1300円を超えた。以下、神奈川(1277円)、大阪(1269円)、愛知(1208円)、埼玉(1205円)、千葉(1202円)の順。北海道は全国で13位となり、トップの東京より224円低い水準となっている。

 企業からは「最低賃金で募集しても応募がなく、無駄に長期間有料求人広告を出すだけなので、最低賃金より高い金額で募集している」(貸家)、「年収の壁があり、思うように勤務時間が取れず、労使ともに困っている」(港湾旅客海運)、「賃金分の価格転嫁の理解が進んでいない印象がある」(プラスチックフィルム製造)などの声が上がっている。

 調査は9月13~30日に、道内企業1148社を対象に実施。493社から回答を得た(回答率42.9%)。

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