安平町追分地区にある道の駅「あびらD51(デゴイチ)ステーション」が、長期化する新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて集客に苦戦している。今年度の来場者数は11月末時点で44万4000人ほどと健闘しているものの、昨年同時期より30万人以上少ない状況。関係者も「今はどうしようもない」と嘆く。
同ステーションは昨年4月19日にオープン。鉄道と共に発展した歴史を伝える資料館や町内で生産された農産物、加工品を購入できる施設として注目を集めた。胆振東部地震からの復興も後押しし、開業初年度は年間目標だった32万人を大幅に上回る87万7000人の来場者を数えた。
しかし今年に入って感染症が流行すると、客足は遠のいた。道の駅を運営管理する一般社団法人あびら観光協会によると、今年度の来場者数は11月末時点で44万4000人。昨年同時期の77万7000人と比べて33万3000人の減少となっている。
月別に見ると、昨年5~9月にかけて毎月10万人を超えていた来客者数は今年に関してはいずれも下回る状況。特に集客増を狙っていた5月の大型連休(ゴールデンウイーク)期間中は国の「緊急事態宣言」と重なり、約3週間の臨時休業を強いられ、前年が13万3000人来場したのに対し、わずか2万4000人にとどまった。
6、7月は6万人台で推移し、8月8万9000人、9月7万3000人とやや盛り返したが、秋口に入って10月6万人(前年同月比2万3000人減)、11月は3万4000人(同1万2000人減)となっている。
同協会の高津均事務局長は「札幌からのお客さんがバタッと止まり、その影響が北広島、恵庭まで広がり、人の動きがなくなっている」と分析。感染拡大を招く可能性があることからイベントの開催もできず、「平常時であれば努力もできるが、今はどうしようもなく、耐えしのいでいる状況」と頭を悩ませる。「今後ワクチンの接種や感染者数が下がってくるなど情勢が一変することを期待している」と切に願った。

















