道南バス(本社室蘭市)は、21日から胆振、日高などで運行する主要な乗り合いバス路線で、運賃のQRコード決済を導入する。使える決済サービスは「PayPay(ペイペイ)」。新型コロナウイルスの感染拡大で高まる非接触型決済のニーズに対応するとともに、利便性の向上や運賃管理業務の負担軽減を目指す。300台以上が走るバス路線でのQRコード決済導入は全国的にも珍しいという。
同社と電子決済サービスなどを手掛けるリージョナルマーケティング(札幌市)は2018年11月から19年2月まで一部の路線バスで、インバウンド(訪日外国人旅行者)を対象に中国のQRコード決済サービスを利用した実証実験を展開。好評だったため、登別温泉と洞爺湖温泉を結ぶ便でサービスの提供を続けてきた。
コロナ禍でインバウンドは激減しているが、キャッシュレス化の流れは加速しており、同サービスの本格導入を決めた。
専用端末を導入すると、初期投資が大きくなるため、乗客が自らQRコードを読み込むリージョナルマーケティングのシステムを採用した。
具体的には乗車後、座席などに掲示されたQRコードをスマートフォンにインストールしたPayPayでスキャンし、乗車時に取得した整理券や料金表を見ながら区間ごとに決められた運賃を入力。出口で、整理券を運賃箱に入れ、支払い完了の画面を運転手に見せる流れとなっている。
仮に金額を誤って入力してしまった場合、少なかったときは差額を現金で支払う。多い場合も手続きをすれば返金される。
同社の路線バスは胆振、日高と後志の一部がエリアだが、自治体から委託を受けて運行する▽苫小牧市の樽前地区予約型バス(樽前ハッピー号)▽白老町地域循環バス(元気号)▽洞爺湖町(コミュニティーバス)、高速はこだて号は対象外となる。
道南バスの長谷川義郎社長は「キャッシュレス決済の普及と新型コロナ感染防止対策につながり、利便性も高まる」と強調。「幅広い世代がバスを利用するきっかけにしたい」と述べた。
同社はサービス周知に努めながら、他の事業者のQRコード決済サービス導入も検討していく。現金支払いは継続する。
















