北海道銀行は、2021年度の道内経済見通しを発表した。物価変動の影響を除いた実質経済成長率は2・9%(20年度マイナス7・3%)とし、2年ぶりにプラスに転じると予想した。コロナ禍で大きく落ち込む20年度の反動増に加え、ワクチンの実用化で個人消費や「移輸出」の増加が押し上げ材料になるとみる。伸び率は比較可能な07年度以降では、消費税増税前の駆け込み需要で過去最高だった13年度の2・4%を上回る見通しだ。
項目別では、公共投資を除く6項目の伸び率を20年度比でプラスと予想した。
個人消費は、雇用・所得情勢の緩やかな持ち直しやワクチンの普及などを受けて、3年ぶりに増加に転じると予測。前年に大幅に落ち込んだ「交通」や「外食・宿泊」「娯楽・レジャー・文化」などの外出関連支出が持ち直しに転じるとみて、実質成長率は3・1%とした。
住宅投資は、分譲住宅の減少が予想されるものの、持ち家や貸家の増加が押し上げ材料となり、住宅着工全体では5年ぶりに前年比プラスに転じると予想。実質成長率は2・8%とした。
設備投資は、道内外景気の持ち直しに伴う需要の回復や、ワクチンの普及により景気の先行き不透明感が薄らいでいくことを受けて、再び増加する予想。ただ、需要回復のテンポが力強さに欠けることなども勘案し、実質成長率は1・8%と予測した。
世界的な景気回復を受けた国内外における需要回復を映して道内の生産活動が持ち直し、「移輸出」の実質成長率は9・4%と最も高い伸び率を予測。ただ、ワクチンの世界的な普及には時間がかかるため、海外からの観光客はコロナ前の水準を大きく下回るとした。
公共投資は、19~20年度の押し上げ材料となっていた災害復旧工事が一巡することから、実質成長率はマイナス1・1%と3年ぶりに前年を下回ると予想した。
道銀では「ワクチンが広く接種されるには相当な時間がかかるため、感染防止対策が引き続き求められる結果、サービス消費の持ち直しテンポは限定的とみる」と説明。サービス産業のウエートが大きい道内経済には「そのテンポの鈍さが足かせとなる」とも指摘している。
















