旭川市で新型コロナウイルスの感染者が急増し、医療現場が逼迫(ひっぱく)していることを重視し、道は8日夕、自衛隊法に基づく「災害派遣」を正式に政府に要請した。これを受け、防衛省は即座に派遣を決定。看護師資格がある看護官10人程度が旭川市に入り、支援活動を開始する。同市では8日も過去最多の50人の感染が判明するなど、医療崩壊が懸念される危機的な状況が続いている。
鈴木直道知事は8日午後5時に、陸上自衛隊北部方面総監部に災害派遣を要請。派遣要請期間は、8日から2週間以内とした。集団感染が発生した病院・施設における病床(レッドゾーンを含む)での看護業務に当たる。道によると現時点では、10人の看護官が2個チームに分かれ、クラスター(感染者集団)が形成されている慶友会吉田病院と重症心身障害児者施設「北海道療育園」へ派遣される。
鈴木知事は、旭川市内の集団感染発生の対応について、「これまで広域支援チームを編成・派遣し、道内外から医師や看護師約70人の支援を行ってきたが、今月5日には国内最大規模のクラスターとなるなど猶予できない事態が生じた」と説明。今後は「道と旭川市、自衛隊の力を結集して集団感染の収束に向けて全力を尽くす」とのコメントを発表した。
自衛隊の災害派遣をめぐっては旭川市が11月25日、吉田病院から知事に要請するよう依頼を受けたが、緊急性がないことなどを理由に見送った経緯がある。一転して約2週間後に派遣要請することになるなど、道と市の動きにちぐはぐな面も目立ち、開会中の定例道議会予算特別委員会でも議員側から疑問視する指摘が相次いでいる。
















