白老町は13日、アイヌ手工芸のミニ講座を町子育てふれあいセンターで開いた。町内外から16人が参加し、アイヌ文様刺しゅうなどに臨んだ。
講座は、アイヌ文化を取り入れた手工芸品作りに親しむきっかけにと、町が初めて企画。子育て中の女性も参加しやすいよう、託児室がある同センターを会場にした。
講師は、アイヌ手工芸の活動を続ける岡田育子さん(刺しゅう)と、河岸麗子さん(編み方)。刺しゅう講座に7人、編み方講座には9人が参加した。
アイヌ文様の刺しゅう講座では、参加者が岡田さんの指導を受けながら、文様をチェーンステッチで布に施す技術を学んだ。渦巻き状のモレウ、とげを表現したアイウシなど伝統の線を糸で描き、刺しゅう作品に仕上げた。
1歳の子どもを育てている町内在住の女性(32)は「託児付きの講座だから参加できた。子育ての母親にとっていい企画だと思う」と、アイヌ文様刺しゅうに初めて挑戦。苫小牧市から参加した猪股裕美さん(47)は「学んだ技法でマスクに文様を施してみたい」と話した。講師の岡田さんは「アイヌ文化を取り入れた手工芸に親しむ人が増えていけば」と期待し、熱心に指導に当たっていた。
編み方講座では、アイヌ民族の刀掛け帯「エムシアッ」を編む技法でストラップを製作。参加者は複雑な編み方に悪戦苦闘しながらも、奥深いアイヌ文化に触れながら作業に挑んだ。

















