2018年9月に発生した胆振東部地震を受けて、厚真、安平両町で設置された「災害ボランティアセンター」が、今月31日限りで閉鎖することが決まった。自宅を被災し、仮設住宅に入居していた町民が新たな住まいへの引っ越しを終え、一定のめどが付いた―と事務局を担ったそれぞれの社会福祉協議会が判断した。今後は町内での見守り活動などを通して住民を支えていく考えだ。
厚真町は震災翌日の9月7日、安平町は2日後の8日にそれぞれセンターを開設。要望が多かった、被災した家の家具や食器などが散乱した部屋の片付け、災害ごみの撤去や運搬をはじめ、水の運搬、避難所の清掃を精力的にこなしたほか、避難所から仮設住宅へ移る際には引っ越し作業を手伝った。併せて子どもたちの遊び相手や高齢者の入浴介助、病院への送迎などに取り組んだ。
北海道災害ボランティアセンターがまとめた概況によると、厚真町では今月24日までに道内外から延べ5503人が参加し、1228件の活動を支援。安平町では延べ5184人が694件の作業に当たった。
安平町社協の高橋光暢事務局長補佐(45)は、災害ボランティアセンターとしての活動を振り返り、「これまで経験がない中で次の動きや役割などのイメージができていなかった」と反省する。ボランティアの受け入れ体制などを示したマニュアルの整備や町民一人ひとりを把握するための情報整理を課題に挙げ、「日頃からの備えと見守り活動は継続していかなければならない」と話している。

















