夕刊時評 実践

夕刊時評
実践

 今朝の体温は36・5度。ほぼ平熱。三が日も不安を感じることなく過ごせた。体温を毎日1回測るようになって、もう10カ月が過ぎた。

 結核や赤痢、ペストやインフルエンザなど聞き覚えのある感染症は多い。新しいところではエイズやエボラ出血熱も。多くは治療薬やワクチンによって制圧に成功し、国内で感染の恐怖を感じる感染症は多くない。

 コレラは江戸時代から何度もの集団感染を引き起こした。奥武則著「感染症と民衆」(平凡社新書)によれば、明治期、1万人以上の感染者を数える大感染だけで8回もあった。1879(明治12)年の流行では16万人以上が感染し、10万人以上が死亡した。致死率は65%にもなりこの病気の怖さが分かる。

 対策への不満もあって、各地で暴動や騒動が起きた。江戸期には「死人書上(しびとかきあげ)」と呼ばれるかわら版が出回ったそうだ。行政の集計などない時代。民衆はかわら版にある寺ごとの死者数を読み、コレラとの距離を測った。毎日、新聞やテレビで国内や世界の新型コロナウイルス感染者数や死者数を確かめる現代の自分たちと同じだ。伝えること、知ることの大切さは今も変わらない。

 寒くても晴れ間の多かった正月が終わって、きょうは仕事始め。コロナの恐怖は、新年も変わらない。2日には首都圏の知事が緊急事態の宣言を国に要請した。国は今年こそ、有効な対策を打てるか。自分たちはどんな予防策を実践できるか。(水)

関連記事

最新記事

ランキング

一覧を見る

紙面ビューワー

紙面ビューワー画面

レッドイーグルス

一覧を見る