マルケイ食堂8日閉店、市民に愛され半世紀超 ”お客さんの笑顔”原動力

マルケイ食堂8日閉店、市民に愛され半世紀超
 ”お客さんの笑顔”原動力
開店前の仕込みに精を出す宮武雄一さん(左)と妻のしづ江さん=5日午前10時半ごろ

 苫小牧市旭町で52年にわたって市民に愛されてきたマルケイ食堂が8日、閉店する。店主の宮武雄一さん(78)は、妻のしづ江さん(74)が昨秋に熱中症で倒れ、10日ほど一人で店を切り盛りした際に「体力の限界を感じた」と話す。当初は昨年末に閉店する予定だったが、常連客らから別れを惜しむ声が上がり、年明けまでの延長を決めた。なじみの味を最後まで提供するつもりだ。

 食堂は1969年4月23日に創業。雄一さんは当時、横浜市で乳製品の営業職に就いていたが、苫小牧東部工業地域の開発を知り、将来性を考えて移住を決意。料理好きだったことから食堂を開くことにした。

 当時の旭町は職業安定所や保健所、消防署、警察署、税務署など官公庁がひしめく一帯で、利用者や職員らがよく食べに来てくれたという。しづ江さんは「開店当時から恵まれていた。一日に250食出したこともあった」と振り返る。

 創業から約5年後、駅前の繁華街にあった小料理店「白鶴」が閉店。その主人から教わったレシピがヒントのカレーは、ラーメンのだしを使い、たっぷり入った玉ネギの甘みとすっきりとした辛さが特長。その上に分厚くジューシーなトンカツが乗ったカツカレーは大人気で、75年ごろから定番メニューになった。2013年8月にテレビのバラエティー番組で紹介されたときは、道内外から多くの客が押し寄せたという。

 新型コロナウイルスが流行した昨年は客が急激に落ち込み、悩んだこともあったが「浮き沈みは世の常。振り返れば人に恵まれ、支えられた半世紀だった」と雄一さん。客の喜ぶ顔が店を続ける原動力だったといい「営業は残りわずかだが、できるだけ多くの人に自慢のメニューを味わってもらいたい」と目を細める。

 営業時間は午前10時半~午後1時半。売り切れ次第終了。出前はしない。問い合わせは同店 電話0144(34)3452。

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