厚真町の山林で2011年2月、間伐作業中だった新渡戸勝彦さん(当時45)=安平町=が何者かの銃弾を受けて死亡した事件の時効が来月4日に迫っている。道警の捜査は今も続けられているが、いまだ犯人逮捕には至っていない。苫小牧署などは関係機関と合同で啓発活動を展開し、情報提供を呼び掛けている。
事件は厚真町桜丘の市街地から北に向かって約8キロの山林内で起きた。当時、伐採作業中だった新渡戸さんがあおむけに倒れているのを同僚が発見。その後、銃弾を受けて失血死したことが分かった。道警の調べによると、銃弾は新渡戸さんが見つかった現場から200メートルほど離れた町道から発射されたとみられる。
当時、現場近くではオレンジ色の上着を着用したハンターとみられる2人組が、青系のRV車(レジャー用多目的車)で立ち去る様子が目撃されている。
時効成立まで残り1カ月を切った9日、苫小牧署員や道猟友会苫小牧支部、町職員ら25人が厚真町役場前に集まり、事件現場の方角に向かって1分間の黙とうをささげた。その後、コンビニ前などで町民に声を掛けながら事件の概要を書いたチラシを配布。「どんなささいな情報でも提供を」と訴えた。
苫小牧署によると、この1年間に寄せられた事件に関する情報は5件に満たず、約10年間で約110件。捜査に関わった人員は約10年間で延べ1万人、聞き取りを行った人数は猟銃保持者を含む約3300人に上るという。
同署の石井順司生活安全官は「被害者の無念と遺族の悲しみに応えるために捜査を尽くしたい」と話す。北海道猟友会苫小牧支部の荒木義信支部長(82)も「半世紀以上ハンターをしているが、知る限り最も残酷な事件。支部を挙げて捜査に協力し、万が一時効になっても情報提供の呼び掛けは続けるつもりだ」と語った。
事件に関する情報提供は苫小牧署 電話0144(35)0110。
















