白老町20年末人口 1万6353人 減少に歯止めかからず

白老町20年末人口 1万6353人 減少に歯止めかからず
人口減少が続く白老町。持続可能なまちづくりに迫られている

 白老町の2020年末の人口は1万6353人となり、年末時点の人口が30年以上にわたり減少傾向を続けている。少子化や若い世代の流出などを背景にした人口減に歯止めがかからず、11年以降の10年間に限って見ても約3000人少なくなった。人口減は今後も進む見通しで、持続可能なまちづくりに向けた町の施策が求められている。

 住民基本台帳に基づく20年12月末人口の内訳は男性7771人、女性8582人。年齢別は15歳未満の「年少人口」が1113人、15~64歳の「生産年齢人口」が7772人、65歳以上の「老年人口」は7468人。世帯数は9384世帯となり、前月比で8世帯増え、前年同月比では19世帯減った。

 同町の人口は高度経済成長の波に乗って1985年に2万4353人に達した後、減少に転じた。2009年には2万人を割り込み、その後も減り続けている。少子高齢化を背景に、死亡数が出生数を上回る「自然減」、転出数が転入数を上回る「社会減」が共に進み、20年12月末の人口は前年同月に比べて283人減となった。

 人口減は今後も進む見通しで、国立社会保障・人口問題研究所は40年に1万人を割り、45年には7770人になると推計。対策を講じなければ、60年には4258人と、現在の4分の1の人口規模に縮小すると予測している。

 総人口が減る中、高齢化によって「老年人口」だけは伸び続けていたものの、19年末は減少に転じ、20年末も前年を下回った。「年少人口」、「生産年齢人口」に加え、「老年人口」も今後減り続ける見通しだ。

 まちの衰退を招きかねない人口減の抑制は、白老町にとって最重要課題。町は20~24年度を期間とした第2期まち・ひと・しごと創生総合戦略に人口減対策の「まちのファンづくり」「若者定着」の2プロジェクトを盛り込み、移住・定住を促す施策の方向性を示している。子育て支援の充実や移住プロモーション強化など人口減の抑制事業の展開で、同戦略最終年の24年の人口は1万4800人以上とする目標を設定した。町議会も危機感を抱き、今年度、人口減少対策の政策研究会を立ち上げて議論を進めている。

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