プラント建設着々 日本製紙勇払事業所内 木質バイオマス発電所 23年稼働へ

プラント建設着々 日本製紙勇払事業所内 
木質バイオマス発電所 23年稼働へ
苫小牧市勇払で日本製紙と双日の合同会社が建設を進める木質バイオマス発電所の建設現場(手前右が木質チップ供給棟、奥がタービン棟)

 日本製紙(東京)と総合商社の双日(同)が設立した「勇払エネルギーセンター合同会社」による木質バイオマス発電所の建設工事が、苫小牧市勇払の日本製紙白老工場の勇払事業所敷地内で着々と進んでいる。2023年1月に営業運転を開始する予定で、現場ではプラント設備の設置作業が行われている。

 日本製紙によると、バイオマス発電所は20年3月に起工式が行われ、4月に着工した。敷地面積約7万平方メートルの土木工事が終わり、現在、約100人の作業員が現場に入り、▽木質チップ供給棟▽ボイラー▽タービン棟―など延べ床面積約1万平方メートルとなる七つの建物や設備の建設を進めている。

 発電所は、輸入した燃料用木質チップやパームヤシ殻、国産の未利用材を燃料に使用する。発電出力は7万4950キロワットで、一般家庭の約16万世帯分に相当する。石炭を使用しない、木質材のみが燃料のバイオマス発電所としては国内最大級で、事業費は200億円以上。

 計画では21年に建物とプラントの設置工事を行い、22年に試運転、23年1月の稼働を目指す。新型コロナウイルスの影響による工程の遅れはないという。設備の運転や保守を日本製紙が請け負い、約30人体制で業務に従事。発電した電力は北海道電力に売電する。

 同社は、紙・板紙の需要が減少する中、昨年1月、勇払で長年続けていた洋紙生産を停止した。時代の変化に対応し、木材を軸に成長が期待される家庭紙やケミカル、エネルギーなどの分野で事業を展開。勇払では子会社の日本製紙パピリア(東京)がデュポン(米国)の子会社と合同会社を設立し、既存の設備を活用して電気絶縁素材の生産に向けた準備も進めている。

 同社は「二酸化炭素(CO2)排出削減につながる木質バイオマス発電事業を通じ、事業拡大や電力の安定供給、北海道の発展に貢献したい」としている。

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