例年なら春の転勤や新入学に向けて本格化する賃貸物件の需要が、年明け以降は低調に推移している。コロナ禍に伴う景気の落ち込みから工場勤務など短期の入居希望者も減っているといい、不動産業者の中には「1月の来店は昨年の半分以下」という声も上がる。企業の春の異動についても「コロナや景気悪化などを懸念して引っ越しを伴う転勤を避ける動きが出るかもしれない。毎年2、3月にピークを迎えるが今年は先行きが見通せない」と複雑な表情だ。
常口アトム苫小牧支店では、来店者数に大きな変化はないものの、短期入居の問い合わせは7~8割減。熊野利也支店長は「市内には多くの工場などがあるが、新型コロナの影響が出ているのではないか」と指摘する。個人や企業から電話の問い合わせは入っているが「コロナの状況によって変化する可能性もある」と警戒する。
また、市内の別の不動産業者によると「去年は好みの物件を早めに手当てしようと、年明け前から動きがあったが、今年は半分以下の印象」という。同事業所は市内の転居希望を多く扱うが「今年はまだない」と動きの鈍さを心配する。
市内と近郊の不動産賃貸物件などを扱う駿河(本社・千歳市)の尾村則子統括部長は、市内の引っ越し需要が例年よりも減っていると話す。「コロナによる経済の先行き不透明感から、住み替えを先延ばししたり、中止したりする人も増えているのでは」と分析する。
大東開発は大きな変化はないものの、2、3月の繁忙期について「今年は不透明さがある」とし、地元不動産会社との連携を踏まえ「柔軟に部屋探しなどのサポートをしていきたい」としている。
















