保護団体に危機感 コロナ禍のペットブーム  飼育放棄のケースも

保護団体に危機感 コロナ禍のペットブーム 
飼育放棄のケースも
シェルターで生活しながら新しい飼い主を待つ保護猫たち

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、自宅で犬や猫などのペットを飼う人が増えている。在宅時間が長くなり、癒やしなどを求めてニーズが高まっているためだが、飼い方を知らなかったり、「懐かないから」と安易に飼育を放棄したりするケースもある。猫の保護活動をしている団体は「自分自身が病気になったり、急に収入が下がったりする場合もある。それでも最後まで飼い続けるという気持ちが必要」と警鐘を鳴らしている。

 東京に本社を置くマーケティング・リサーチ会社のクロス・マーケティングが昨年11月に全国の男女1100人に行ったアンケート調査によると、コロナ禍が本格化した昨年4月以降、回答者の1割がペットを飼ったり、飼うことを検討し始めたりしたという。

 その理由は「癒やされるから」が4割で最も多く、次いで「ペット動画を見て欲しくなった」が2割、「コロナ禍で家にいる割合が増えたから」が1割に上った。一方で2割の人は飼い方を調べたことがないと回答しており、一部には安易な気持ちがきっかけになっていることも読み取れる。

 苫小牧市東開町を拠点に活動する猫の保護団体「ねこのかくれざと」(藤田藍代表)では昨年夏以降、保護猫の引き取り希望が急増。昨年1年間だけで200頭を受け入れていたことから、新たな引き取り先が見つかることは「本当にありがたい」と話すが、「ペットショップで買うより安い」「かわいいし、癒やされる」などの理由もあると懸念する。

 団体がやむを得ず保護した中には、避妊をせず多頭飼育を引き起こしたり、飼い主が加齢などを理由に保護を求めてきたりすることもあると指摘。保護施設の前に猫を捨てていったケースもあったとし、「どんなことがあっても家族の一員として最後まで飼いきる決意を」と訴える。

 同団体はこれまで多頭飼育崩壊などを数多く見ている。昨年12月には市内の猫カフェが経営破綻し、一方的に飼育を放棄した事例にも遭遇した。藤田代表は「こうした猫の中には病気やワクチン未接種の猫もいた。ペットを適切に飼育し続けることの難しさを目の当たりにした」と話す。

 現在も150頭以上の猫を保護し、新しい飼い主につなぐボランティアを続けているが、「ペットではなく、命を預かるという気持ちで家族に迎えてほしい」と語っている。

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