独自プログラム町外へ発信 安平町公営塾「あびらぼ」 苫小牧や千歳で出前講座

独自プログラム町外へ発信 安平町公営塾「あびらぼ」 苫小牧や千歳で出前講座
出前講座として町外で行われた「あびらぼ」の体験授業=1月30日、千歳市民文化センター

 安平町で開講している公営塾「あびらぼ」が町外での出前講座に乗り出している。1月下旬に苫小牧と千歳の2会場でそれぞれ開かれた体験授業には、児童や生徒、保護者ら合わせて約100人が参加。町外での出前講座は今回が初めてとなり、町で行っている独自のプログラムを町外まで幅を広げてアピールしていく考えだ。

 あびらぼは「教えない放課後教室」をうたった公営塾。一般的な勉強を教える学習塾と異なり、身近にあるものや自ら見つけた興味、課題などをテーマに深掘りし、考える力、創造力などを養っていく。

 現在は町内でのみ開講している授業だが、1月30日に千歳市民文化センターで開かれた体験授業には小中学生、保護者それぞれ17人が参加。前週に苫小牧市内で行った体験授業にも苫小牧や厚真町から児童生徒と保護者合わせて60人ほどが足を運ぶなど、近郊での関心も高まっている。

 体験授業では、アート編と題してルネサンス期の絵画やカメラの誕生、パブロ・ピカソの登場の背景について紹介したほか、ピカソらによって創始されたさまざまな視点から見た面を一つの用紙に収める「キュビズム」をグループで体験してもらった。

 千歳向陽台小5年の龍野世奈さん(10)は「いろんな話が聞けてよかったし、みんなと仲良く絵を描く機会がなかったので楽しかった。また受けてみたい」と感想を話す。保護者からも「次に何が行われるのか、ワクワクしながら聞き入った」「夢や目標を考える機会になった」「週1で通えるなら参加させたい」との声が寄せられた。

 代表を務める河嶋愛基さん(29)は町外での出前講座を通じて「初めて受ける子たちなので新鮮な反応があった」と振り返り、「今回は1回限りだったが、次年度から季節ごとなど回数も増やしていけたら」と展望を語る。

 現在は町内でのみ行われている授業だが、ゆくゆくは町外者向けに開講することも検討していく。

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