JAL、広州に貨物チャーター便 余剰旅客機を有効活用 収益確保へ新たな試み 新千歳

JAL、広州に貨物チャーター便 余剰旅客機を有効活用 収益確保へ新たな試み 新千歳
JAL機に搭載される広州向けの道産生鮮品=1月28日、札幌国際エアカーゴターミナル

 日本航空(JAL)は今年に入り、新千歳空港から中国広東省の広州白雲国際空港に向けた貨物チャーター便を運航している。新型コロナウイルス禍による航空需要減で余っている旅客機を有効活用する試みで、積み荷は活ホタテなど道産の海産物。定期便で結ばれていない「オフライン空港」に新千歳発の国際貨物チャーター便を就航させるのは、同社としては初という。新千歳では昨年3月下旬から国際線の旅客利用を見込めない状況が続いており、収益確保につなげたい考えだ。

 JALは、国際旅客便に使用していたボーイング767型機を貨物専用便として運用。客室は無人のまま貨物室を活用する異例の手法で、1月13日から新千歳―広州間に投入している。

 新千歳からの貨物チャーター便には一定の引き合いがあり、1月は計6回運航。高級食材である根室管内別海町の野付産活ホタテを中心に海産物138トンを空輸した。中華圏の春節(旧正月)を前に、中国では海産物の需要が高まっているという。

 新千歳から中国への貨物輸送はこれまで香港向けがメインだったが広州への直行便を飛ばすことで中国内陸部の消費地まで届ける際の鮮度保持や輸送時間短縮につながるという。

 6回目の運航を行った1月28日、JALは札幌国際エアカーゴターミナル(千歳市平和)での貨物積み込み作業を公開。ホタテのほか、キンキやウニなど約24トンをコンテナに詰め、客室下の貨物室に次々と運び込んだ。

 「中国には道産食材にこだわる飲食店が多い。今後は農産物も運びたい」と荷主の貿易会社、龍原(東京)の張明哲CEO。JAL日本地区貨物販売支店北海道販売部の清水弘一部長は「需要と採算が合えば、運航を増やしていきたい。貨物便運航を通じて北海道経済を活性化させ、道産品の輸出促進にも貢献したい」と語る。

 新千歳発着の国際旅客便は新型コロナの影響で、3月25日にハワイアン航空がホノルル便を運航したのを最後に全便運休。国際貨物便については昨年6月以降、香港航空が香港線、チャイナエアラインが台北線でそれぞれ臨時便を運航している。

 JALは4日にも、広州線で貨物チャーター便を運航する予定だ。

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