歩いていると、急に額をしたたか打った。痛みは軽かったが、衝撃が強かったのか、漫画みたいに後ろに転んでいた。
「すみません」と叫んだ相手が看板の付いた柱と分かるまでには少し時間を要した。倒れたまま、相手が人でなかったと分かり、損傷もないことで安心すると、ほっとしたせいか背中から笑いがこみ上げてきた。
歩行中に柱と気付かず正面衝突して謝罪するのは、中学1年生の時以来。考え事をしながら歩くのはよくあることとはいえ、40歳を過ぎて成長がないことを思い知る。
やがて現実が重力として、私を呼び戻すと、ご飯を食べていないことに気付く。ネギと豆腐を浮かべた熱々のみそ汁が飲める場所を探していた気がする。
眼鏡の鼻当てがゆがんでしまったけど、なんとか力ずくで直してみた。この間も転んで軽いけがをした。解けては凍る路面は滑りやすく危ない。どうか皆さんは気を付けて歩いていただければと思う。(半)
















